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ありえないものが見えてしまった

kage

2015/06/17 (Wed)


 【 麦わら帽子の女の人 】

 もう、何十年前の事でしょうか。
確か、小学の3.4年生の頃だったと思います。
思い出しながら書いているので、正確な記憶ではないかも知れません。

 小学校から帰る途中に、墓地がありました。
田舎にしては大きな墓地で、三百基以上の墓石が立っていたはずです。
神社のある小山の登り階段の側面に段々畑のように広がっているその墓の数々は、子供の私にとって、薄気味の悪い気配を感じさせるには 充分すぎる程の景観をしていました。

 その墓地を抜けると、辺り一面に田んぼが広がり、家の一軒もない砂利道が一キロ近く続きます。
もちろん人口の少ない田舎の事ですから、神社の入り口からその墓地を抜けるまでの間に、人とすれ違う事は滅多にありません。
その先の多くの田んぼのどこかで作業をしている人を、たまに見かける程度でした。

 あれは、ちょうど梅雨の頃だったでしょうか。
その年の梅雨は雨の日が意外に少なく、一週間のうちに五日くらいは、晴れていたと思います。
梅雨の晴れた日というものは、真夏以上の日差しの強さを感じる程暑く、帽子なしでは日射病にでもなってしまいそうな感じがしました。

 一人でボツボツと、学校から帰っている時でした。
突然、理由もなくランドセルの横に差してあった縦笛(今はリコーダーと言われている)を取り出し、鳴らし始めたのです。
何故か、そうしたくなったのでした。

女マスクの 笛の頭部管(とうぶかん)に口をつけながら、指の運びを見ていた目を正面に向けた時です。
数メートル先に、テレビドラマでしか見たことのないような都会的麦わら帽子をかぶった髪の長い若い女の人が、歩いて来るのが見えました。
いつの間に現れたのでしょうか。
田舎では見かけた事のないような上品ないでたちに違和感を感じたのか、笛を吹くのを止めて立ち止まってしまいます。

 その人が、近づきざまに首を少し傾け、微笑(ほほえみ)掛けてきました。
いや、微笑み掛けてきた様に見えたのです。
すっとした体型に、ハイソな格好(いでたち)と面持ち(おももち)。
吸い込まれそうなきれいな目でした。

 しかし、彼女の口元には大きなマスクがあったのです。
今でこそ一般的に良く見かける大きなマスクですが、この当時に、こんな大きなマスクは見た事がありません。
普通のサイズの三倍はあるようなこのマスクに、驚きを隠せませんでした。


 そして彼女が、私の前から過ぎ去ろうとした瞬間に、目を疑うようなものが見えたのです。
マスクの脇に・・・。
決してありえない場所に。

 それは、どう見ても歯と歯茎にしか見えなかったのでした。


 次回は、この続きを。







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この記事へのコメント

kage

No title

 お久しぶりです。復活して良かった。
 ひょっとして口裂け女ですか?

 今後どうなるのでしょう。

Posted at 20:30:37 2015/06/17 by ひねくれくうみん

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kage

No title

お久しぶりです。
体調はどうでしょうか?
口裂け女ですか・・
昔、流行りましたが、私
は全く信じてませんよ~。

Posted at 00:46:51 2015/06/18 by ななし

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kage

No title

こんばんは。

懐かしい口裂け女・・・・・・・・・・・?
待てよ?

るどるふくんさんのことだから、
どんでん返し(古!)があるのかな(笑)

Posted at 01:33:27 2015/06/18 by 孝ちゃんのパパ

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kage

No title

続き楽しみです。
イラスト、桜田淳子さんに似ていると思うのは
私だけでしょうか~?

Posted at 02:40:00 2015/06/18 by おこちゃん

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kage

ひねくれくうみん さんへ

 ありがとうございます。
最近、活発な日常を送られているくうみんさんのフットワークの良さには 驚かされています。

 ネタバレになってしまうので続きは語れませんが、ちなみに私のこの話頃は、口裂け女と言う存在も言葉もありませんでした。

 次回を楽しみにしていただける事を嬉しく思います。

Posted at 07:39:45 2015/06/18 by るどるふくん

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kage

ななし さんへ

 いろいろ大変な時に、コメントありがとうございます。
体調は万全ではありませんが、以前に比べれば回復してきています。

 私の体験したこの時代には、口裂け女と言う存在はありませんでした。
この数年後に都市伝説のように現れたと思います。

 もちろん、私も霊魂の話の類は一切信じていませんが、この話は 私自身の体験した実話です。

Posted at 08:12:27 2015/06/18 by るどるふくん

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kage

孝ちゃんのパパ さんへ

 これは、口裂け女と言う都市伝説のような話の出現する前の話です。
この数年後に、第二次妖怪ブームで現れた口裂け女の話を聞いた時、この女の人の事を思い出したのは確かでした。

 体験した事実を書いているので、面白おかしく出来ない事が残念ですね。
そうしたら、大どんでん返しの爆笑パターンを作れるかも知れないんですが。 d(‥〃)o残念!!

 あくまでもノンフィクションなので、落ちは期待で出来ないかも知れません。(-_-)

Posted at 08:32:58 2015/06/18 by るどるふくん

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kage

おこちゃん さんへ

 実話なので、ワクワク感をもたれない方がいいかも知れません。
真実を言えば、文が長くなってしまうので、続編にしただけなのでした。(ΦωΦ)フフフ…

 更に真実を言えば、あれだけ印象に残っていた彼女の目を思い出せなくなっていたのです。
あまりにも昔の事だからでしょうか。

 そこで、淳子さんの目と眉を参考に描きました。
そして気づかれないように両目の間隔を離したのですが、いとも簡単にバレてしまいましたね。
しかも、大きな帽子とマスクまでしているのに。

 流石、ブログでの物まね動画が似ている訳が解りました。
おこちゃんさんの観察眼の鋭さに、脱帽です。

Posted at 08:48:09 2015/06/18 by るどるふくん

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kage

怖い話ですか~

なんかおちがありそう(笑)
楽しみ~
怖い話はやだ~♪

Posted at 14:27:32 2015/06/18 by もも

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kage

No title

もう 最後の下りが怖すぎて…e-350

でも ここで終わってないという事は
何かあるんですよね。
続きが早く知りたいです!

イラストはるどるくん(さん)が書かれたんでしょうか。
お上手ですねe-446

そして
その後 体調の方はいかがですか。
すっかり良くなっておられるといいんですが…(´w`*)

Posted at 15:11:15 2015/06/18 by みけ

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kage

こんばんは

田んぼが広がるのどかな風景。
美しい景観の中で、ご先祖様達も安らかに眠っていらっしゃるのですが
やはり、子供の頃は、私もお墓は怖ったです。

いつのまにか、ハイソで素敵なマスク姿の女性が❤
脇に歯と歯茎が、見えてしまったのですね。
見てはいけないもの・・・
大丈夫でしたでしょうか(@_@;)


Posted at 20:51:32 2015/06/18 by すももどーる

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kage

No title

 お体は大丈夫なんですか?無理しないでくださいね。

 肉体改造と言う動画があるのを知りました。閲覧注意なので見ていませんが、コワそう。

 さて、この女性はこの後どうなってしまうのでしょうか?楽しみ。

Posted at 22:25:54 2015/06/18 by ひねくれくうみん

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kage

もも さんへ

 最近、コラージュに嵌っているようで。
しかも、違和感なく馴染んでいる。
上手いもんですね。

 遅ればせながら、トーナメント優勝おめでとうございます。
まさか70年代前半のテレビ特撮ドラマまで網羅しているとは、思いもしませんでした。
あっぱれです。
素晴らしい!!_(゚∇゚*)_))

 怖い話です。
ただ、背筋の凍るような事はありません。

 オチは、あるようでないような。
過大な期待はしないで下さいませ。  ̄m ̄ ふふ

Posted at 01:07:59 2015/06/19 by るどるふくん

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kage

みけ さんへ

 残念ながら、体験を書いているので、この続きがホラー映画のようになる事はありません。 m(-_-)m
 
 イラストは フリーソフトを使って描いていますが、マウスでぎこちなく描いているのでなかなか上手くいきません。

 体の方は 大丈夫です。
ただ、睡眠不足の解消があまり上手くいっていませんが、前よりはほんの少し多く寝ています。
お気遣い、ありがとうございました。

Posted at 01:19:42 2015/06/19 by るどるふくん

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kage

すももどーる さんへ

 当時の田舎は、のどかな感じより、寂れた印象の方が強かったですね。
都会と違って、駅が廃止になったりして線路などが錆びた状態で残っているような町でした。

 なぜかお墓と言うと怖いイメージがありましたね。
すももどーるさんもそうでしたか。

 この当時の言葉で言えばハイカラな感じの人だったのです。
ちゃんとじっくり見えた訳では無かったのですが、後で想いだしてみても歯茎以外には考えられませんでした。

 子供でしたから、眼をそらすといったさりげない親切心より、興味優先の凝視をしていたのかも知れません。
その部分以外は、とてもハイソな感じの人でした。
その時は、怖さよりも驚きの方が優先していた気がします。

Posted at 01:33:12 2015/06/19 by るどるふくん

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kage

ひねくれくうみん さんへ

 やはり、長時間パソコンを弄っていると、“ちょっと”といった感じになります。
しかし、大丈夫です。
大丈夫と思います。
大丈夫でしょう。
大丈夫かな。
・・・ちょっと、心配はしています。

 くうみんさんは、先読みが上手い。
やはり、小説家的観点からでしょうか?

 いゃ~、びっくりです。
まさか、この女性のその後の展開を予想するとは・・・。
ちょっと、ネタバレしてしまいました。


Posted at 01:42:57 2015/06/19 by るどるふくん

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kage

こんにちは~。

ここのところ札幌もとても蒸し暑いんです。
今日も。

だ、だけどこれを読むと背筋が寒~く(((゜д゜;)))
つ、続きが早く見たいです~!

Posted at 14:44:25 2015/06/19 by 冷凍SANMA

この記事へのコメント

kage

冷凍SANMA さんへ

 私より若い事が判明した冷凍SANMAさん、コメントありがとうございます。 (^m^ )

 札幌は、蒸し暑い日でしたか。
今日の東京は、ちょっと肌寒い感じもしました。
ひょっとして、私の後に何かいたのかな~?。

 涼んでいただけたでしょうか。

 ただネタバレで言えば、幽霊の類の話で・・・んです。

 “よろしければ次回も”です。

Posted at 23:24:25 2015/06/19 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

No title

るどるふくんさん、こんにちは^^
最近、なかなかコメントできなくて、すみません。

うちの主人も怖い話が好きなので
るどるふくんさんの恐怖体験談が出ると
いつも主人に見せています。
一昨日も「続きの記事出た~?」って聞かれました。

楽しみにしていますね~^^

Posted at 00:25:48 2015/06/21 by Ariane

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kage

Ariane さんへ

 いえ、訪問して下さるだけで嬉しい限りです。
恐怖体験と言うより、不思議体験と言った方がいいかもしれません。

 オカルトや幽霊は信じていませんし、見たこともありません。
不思議な事やものすごい偶然は結構体験していますので、それらを中心に載せています。
ただ、私といるとそういった偶然や不思議体験を一緒に経験出来る為、知り合いからは怖がられているかもしれません。

 決して恐怖と呼べるほどのものではありませんが、楽しみにして下さる旦那様にもお礼を申し上げます。

Posted at 02:05:13 2015/06/21 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

No title

いつも無言でオジャマさせて頂いています。
ふーみんです。
この続き早く読みたいです。

Posted at 07:41:30 2015/06/22 by ふーみん09

この記事へのコメント

kage

ふーみん09  さんへ

 確か、お久しぶりだと思いますが。
こちらこそ、ちょこちょこお邪魔しております。

 きれいな手のモデルさんを使っていたのかと思いきや、ふーみんさんだったのですね。
最初は気づいたときは驚きました。

 この話の続きは、明日掲載予定です。
都合で1,2日遅れるかも知れませんが・・・。

 気にして頂けて 嬉しく思います。

Posted at 20:35:29 2015/06/22 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

初めまして

こんばんは
ドキドキしながら拝読しました…続きが楽しみですがちょっと怖いなあw。
ドキドキしながら待っています!

Posted at 22:05:05 2015/06/22 by 見張り員

この記事へのコメント

kage

見張り員 さんへ

 独特の句読点の入れ方で、展開をスピーディーに読ませている為、長編でも苦痛無く読めています。
一時期離れていた時もありましたが、初めて伺ってから2年近く経つでしょうか。

 次回記事を期待していただけるコメント、嬉しく思います。

Posted at 06:24:31 2015/06/23 by るどるふくん

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kage


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