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霊魂の話 その2

kage

2014/08/22 (Fri)

【 霊魂 】

 私が小学生だった頃の子供の数は 女の子の方が、男の子より多い世の中でした。
ところが、私の住んでいる近所の子供達は 殆どが男の子達で 女の子は極端に少なかったのです。
だから、近所の女の子と話すことなど 滅多にありませんでした。

 近所の中学生だった女の子が、バレーボールの部活で遅くなってしまったので、「学校まで迎えに来て欲しい」と 学校から母親に連絡がありました。
母親は 父親がたまたま出かけていた為、近所の車を持っている人に 娘の迎えを頼みます。
彼は 学校へと向かいました。

 学校に着くと、「部活は 一時間くらい前に終わっているので、彼女もその後、着替えて直ぐに帰ったと思いますよ。」
「しかし、おかしいですねぇ、電話は 誰がしたんでしょう。」
「私は ずーっと、此処(ここ)にいたんですけれど・・・。」
学校の電話が、職員室にしかなかった時代です。
ましてや、携帯電話といった代物は 全くありませんでした。

 辺りは もう暗くなっています。
彼は 来る途中、彼女を見過ごしたと考え、途中で彼女に会うかも知れないので、ゆっくりと周りを見渡しながら運転して帰りました。

 ライトに照らされて、道の脇にへたり込むように座っていた彼女を 見つけます。
彼女に へたり込んでいた事情を聞くと、「坂の上から、でっかいちょうちんが、もの凄い勢いで転がって来たので、慌てて走って逃げた。」
「逃げ切れないと思って 道の脇にへたれ込むと、そのまま通り過ぎて行ったの。」と言いました。

 彼女の家に着くと、誰もいません。
すると彼女が、「三日前に両親がケンカをして、母親が出て行ってしまった。」
「今日父親は、母親を迎えに母親の実家に行っていて、家には 誰もいない。」と話したのです。

 次の日になって、父親は 一人で帰って来ました。
「実家には 帰って来ていない」と言われたのです。
しかし母親は この日も帰って来ませんでした。

 消防団も加わった、近所総出の捜索が始まります。
何日も行われた捜索にも拘らず、彼女を発見する事は とうとう出来ませんでした。
そして、“神隠し”との噂まで流れ始めます。

 丁度、ちょうちんが転がって来たと言っていた場所の直ぐ横に、小山の木々に囲まれた墓地がありました。
カラスがよく鳴くその小山は 子供達も近づかない場所です。
近くを流れる小いさな川から流れ落ちる小滝の音が、神秘性を増幅させていました。

 しばらくして、その墓地は 木々が伐採されて、道路からもよく見えるようになります。

 次回は 私が夢で見た 偶然の話です。



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世間(世間の事)評論家
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この記事へのコメント

kage

 これも不思議なお話でした。
 ちょうちんというところが
 なぜか ゲゲゲの鬼太郎みたいな雰囲気を
 漂わせてるような気がしました (●´ω`●)ゞ

 カラスが良く鳴く小山。
 流れ落ちる小滝の音
 子供たちが近づかない場所

 こういうものも 
 最近はめっきり減ってしまい
 こういう神秘的なモノの居場所も
 なくなってきてるように思えますe-441

Posted at 20:06:41 2014/08/22 by みけ

この記事へのコメント

kage

こんばんは。

不思議な話ですね!
お母さんは結局最後まで見つからなかったんですね。
昔はこんな不思議なことがいっぱいありましたね。
万物に神の宿る日本ならではの話ですよね。

再開します。
また、よろしくお願いいたします。

Posted at 23:54:04 2014/08/22 by 孝ちゃんのパパ

この記事へのコメント

kage

みけ さんへ

 鬼太郎の世界とは 考えもしていませんでした。
実際の噂は 更にいろいろ流れていたんです。

 去年母が亡くなった時、此処も通りましたが、暗い雰囲気では 全くありませんね。
うっそうとした感じが無くなっていて、明るい農村のような雰囲気の場所になっていました。

 小川も水がそれほど流れていなく、用水路になっています。
もちろん小滝は 枯れていました。

 しかし、人口は 半分近くまで減ってしまっている過疎地域になっています。
だから、人の歩く姿を殆ど見かけないので、逆に不思議な感覚でした。

Posted at 04:28:07 2014/08/23 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

孝ちゃんのパパ さんへ

 今回、随分と長かったですね。
時折、覗いておりましたが。
なかなか再開されないので、心配しておりました。

 ブログの再開を 祝します。

 本文には 書きませんでしたが、神隠し以外に この三人の内の誰かが 嘘を言っているんじゃないかとか、殺*の噂や、母親の霊とか、最初の時点では 母親はいて、その後になんかあったんじゃないかとか、恐怖推理小説のような不思議な出来事でした。

Posted at 04:43:05 2014/08/23 by るどるふくん

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kage


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