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「憲法」と「憲法典」をちゃんと理解していない人達と、平和と男女平等と差別を都合のいい解釈している人達へ(11)

kage

2014/08/07 (Thu)

  【 慰安婦は 悪い事なのか 】  

 私の家は 稲、ヘチマ、キャベツ、絹さや、大根、サツマイモ、ジャガイモ等を栽培し、そしてメインが 葉タバコでした。
それぞれの収穫時期になると、隣近所大勢の方々が 手伝いに来ます。
そういった時期には お互い手伝うのが当たり前のようになっていました。
当然手伝ってくださる方には 手当てと弁当やお茶菓子なども出さないといけないので、結構な出費になります。
アルバイトを雇った方が安く上がる事は 判っていましたが、その臨時収入を期待されている方も大勢いましたし、また、近所との交流と言う事に関しても お互い手伝ってもらわない訳には いかなかったのでした。

 そんな中にあって、殆ど近所との交流を持たない人がいたのです。
子供ながら、気になった私は 父に尋ねました。
しかし、父は 「そういう人もいるので気にする事ではない」
「子供のうちは 知らないでいい事もある」と言うのです。

 ある日、とても物静かだった私の祖父と 久々に会話する事がありました。
あの近所付き合いをされない人が 父を尋ねてきたのです。
父は 留守にしていた為、そのまま帰っていかれました。

 縁側で日向ぼっこをしていた祖父に、永い間、不思議に思っていた事を訊ねたのです。
それは 私の知らない男の人の写真が、仏壇に ずっと飾ってあることでした。
そして、今来た彼女が 近所付き合いをしない理由です。

 あの無口な祖父が ポツリポツリと語り始めたのでした。
「あれは 特攻隊で死んでいったお前の伯父さんだよ」
「二十歳にも成っていなかった・・・」
・・・・・・・・・・・・・・。
「招集された人達と違い、自分で進んで行った者は 必ず死ぬことが解っているから、無事を祈る事も出来なかったんだ。」
・・・・・・・・・・・・・。

 「女の人を知る事もなく死んでいくのは あまりにもかわいそうだとして、そういった相手を募ったんだよ。」
「もちろん、自分から国の為に戦って死んでいく人の為にと言う女の人もいたけれど、殆どは お金の為に行く人が多かった」
「生活の苦しい家の人が殆どでね」
「この戦争で虐げられていた朝鮮人は 特に貧乏な人が多かったから、お金の為に行った者も多かったんだ。」
「彼女もそうだったらしいと噂になっている」
・・・・。

 子供の私は 女を知るという意味が イマイチ解っていなかったのですが、彼女達が死んでいく人の為に重要な役割をしているのだと理解したのです。
なら何故、近所との交流を持たないのか 改めて聞きました。
「生活の為とはいえ、そういったことを進んでやる人は 嫌われるんだね」

 ふしだらとの烙印を押され、村八分のような事をされない為に、そういったところにいた人達は 口が裂けても喋らなかったのです。
どこかの取材で記者らしき人が、戦争の時の話を聞いて廻っていた時に、彼女は 戦争の話をする事が、まったく無かったのでした。


 次回は 「憲法」と「憲法典」をちゃんと理解していない人達と、平和と男女平等と差別を都合のいい解釈している人達へ(12)です




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この記事へのコメント

kage

 こんにちはe-446
 
 慰安婦のお話
  
 るどるふくん(さん)は
 身近なお祖父様から 話を聞き
 子供の頃であまりわからないなりにも
 何か思われたり また感じたりされたようで…
 
 私は テレビや本などからしか
 聞いた事がないので
 そういう事が 
 とても大事な経験のように思えました 。 

Posted at 14:22:41 2014/08/07 by みけ

この記事へのコメント

kage

 慰安婦と言うと、今で言えば風俗ですが、こういったところで働いている女性は今も生活のためやむを得ず、と言う人が多いと聞きます。

 あまり人に知られたくない仕事だとは思います。知られてしまったら、本人としてはやはり抵抗があるでしょう。結婚にも差し支えるでしょうし。
 
 仕事をするところは生地とは遠く離れた所で、数年でそっと帰ることができて、言い方は悪いですが、バレないような配慮があったらよかったのでは、と思います。

Posted at 15:50:05 2014/08/07 by ひねくれくうみん

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kage

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Posted at 16:16:13 2014/08/07 by

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kage

こんばんは。
はじめてコメントさせていただきます。失礼します。

「生活の為とはいえ、そういったことを進んでやる人は 嫌われるんだね」
という少年の発言に、「ふしだら」とはなんなんだろうって、思わされました。

次回も楽しみにしています。

Posted at 20:06:26 2014/08/07 by レインボウ

この記事へのコメント

kage

この記事が新聞で読むような「作られた事実」でない「事実」だって判りますよ。
真実って「とても重い」と思います。
だから周囲の人も彼女の事を何も言わないのだと思います。
有る意味、今の時代の人間よりも「思いやりがある対応」と思うのですが・・・。
「慰安婦」がどうだって騒いでいる方が彼女達を傷つけているのかもしれません。

Posted at 22:45:38 2014/08/07 by ペチュニア

この記事へのコメント

kage

みけ さんへ

 実際この時は、良くわかっていなかったかもしれません。
ただ、聞いてはいけないことを聞いた気がしていました。
この一件は 十数年前の慰安婦問題が浮上するまで忘れていました。

 難しい問題にコメントありがとうございました。







Posted at 23:49:36 2014/08/07 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

ひねくれくうみん さんへ

 いつも、コメントありがとうございます。
実際にどれくらいの人が拘ったのか判りませんが、この時代は それなりの事情があった方が殆どだったのではないでしょうか。
同じ特攻隊でも知覧から特攻する戦闘機の若者達が、見ず知らずの彼女達に“ありがとうございました”と涙を浮かべながら感謝の意を伝えて飛び立つ姿は、彼女達の心にも強く残っていたようです。
こういった人達の手紙もマスコミに公開すれば、今の問題もいい方向に行くのかも知れません。

 この時の彼女が、実際にそういったところにいたかどうかは わかりません。
だいぶ前のおこちゃんさんのコメントの回答のように、食料がないと人肉を食べたり、死んだ人の頭蓋骨を粉末にして、カルシュウム不足を補ったりした人も大勢いたらしいのです。
どちらにしても、口出してはいけないことを していたのかも知れません。

 彼女達の職場は 兵隊さんの移動場所に合わせる為、転々としていたようです。
軍にとっても、彼女達の存在は ありがたいものだったと思われます。
だから、それなりの配慮があったのではないでしょうか。

Posted at 00:20:27 2014/08/08 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

レインボウ さんへ

 コメント、ありがとうございます。
ふしだらとは 祖父が言った言葉ではありません。
しかし、こういった行為をしていた人達は 普通の生活をしている人にしてみれば 理解に苦しむところだったのでしょう。
生活の為とはいえ、お金を貰っている時点で、体を売る商売をしている人達と言う見方をする方が多かったのも、仕方のない事実ではないでしょうか。

 目先の行ないだけを見て判断してしまうのは いつの時代も変わりませんね。

Posted at 00:31:58 2014/08/08 by るどるふくん

この記事へのコメント

kage

ペチュニア さんへ

 祖父自身も、実際見たわけではありませんが、私の父のように実際特攻死するつもりで行きながら、帰ってこれた方々からの話を聞いていたようです。

 それがいいのか悪いのか。
彼女達に感謝をして、死んでいった方も大勢いたようなので、自分がそういった兵隊さんの身内ならば、感謝こそすれ、馬鹿には出来ないと考えます。
しかし、無ければ無いで 仕様の無い事として死んでいくので、仕方ないと諦められる事でもあると考えられるかも知れません。

 実際に、彼女の事をどれだけの人が分かっていたか判りませんが、子供達の間では 単なる変わり者くらいにしか思っていませんでした。
そう考えると、ペチュニアさんのおっしやるように「思いやりがある対応」だったのかも知れませんね。

Posted at 00:48:09 2014/08/08 by るどるふくん

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kage


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