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 願いを聞き届ける滝の話。


⑭悲しくも願いの届いた事 ~前編~

【母は元気、超元気だった】

 滝を訪れる前に聞いていた兄夫婦の話によると、八十歳を過ぎた母は身内との会話もかなり少なくなり、殆ど声を発することも無いくらい無口になっているようでした。
ところが、今回の滝を訪れた時に帰った時の母は兄夫婦の話と違い、かなり雄弁で食事や睡眠の時を除けば静止している時が無いくらいちょこまかと動き回っていたのです。
私を安心させるには充分な状態でした。

 東京に帰り滝を訪れてから数ヶ月が過ぎた頃、兄からの連絡で母が入院をしたことを聞きます。
電話が鳴った時は、ひょっとして思いましたが数週間で退院。


*この写真は、2018年8月29日の雄川の滝です。
雄川の滝3 それから願いが叶わぬまま二年の時が過ぎた頃、話の流れから友人に滝で再び起こった偶然の出来事やドーナッツどうが宙に浮いたような虹の事を話すと、あり得ないと事だと言わんばかりの呆れたような表情されてしまいました。

 「この話は、他の人達にはあまり言わない方が良いかも知れないよ。」
「まるでオカルトじみた奇妙な話なので、へんな宗教でも入ったんじゃないかと思われてしまうかも。」
冗談ではなく私を気遣うように真剣に話す友人の言葉は、真摯に受け止めるに値するものだったのかも知れません。

 それでも友人がかなり疑っているに違いないと考えた私の語気は強くなり、実際に体験した出来事だと何度も繰り返してしまいます。
「わかったわかった」
頷く友人の言葉は、この話を早めに切り上げようとしているに違いありませんでした。
だからやはり、これらの出来事を友人は信じてはいなかったのでしょう。

 世に溢れる大願成就(たいがんじょうじゅ)や諸願成就(しんがんじょうじゅ)とか心願成就(しんとうじょうじゅ)等や宗教等の願い事を叶えるという場所やその方法の殆どは、ただの験担ぎ(げんかつぎ)や語呂(ごろ)合わせの場所ややり方であり、実際に叶えてくれるかどうかは体験した者や場所でしか証明する事は出来ない。


 「ところで、一つ確かめたいことがあるんだが・・・」
「なんで、前回と同じお願いをしたの?」
「叶った願いを又お願いする人なんて・・・、意味が判らないなぁ。」
右手を団扇(うちわ)を仰ぐように、ナイナイを数回繰り返しながら質問してきます。

 
 「前回願いが叶った時は、杓子定規(しゃくしじょうぎ)な挨拶をしただけで終わってしまったので、もっと話をしたかったんだよ。
もう叶う事は無いと思うけれど、自分が想いを寄せていた事を何も知らないままに一生を終えて欲しく無いし、知って欲しかったんだと思う。」
あの時は、そう考えたんだ。

 「それと同時に、こんな低確率の願いが連続で叶う可能性って宝くじの一等に当選する以上に難しい確率だと思うし、そんな願いを叶える神様が居たのなら神様の存在を認めざる得ないかもしれないけれど、やはり神様なんてこの世に存在しないし、父の死とこの前の再会はただの偶然だったと自分自身が肯定したかったんだと思う。

 別に霊感が強いわけでもなく、幽霊などの類も信じた事はありません。
それより何より、その手のものはまったく理解していない私です。


【正夢】

 願いの事など忘れて更に数ヶ月が過ぎた頃、兄から電話が掛かってきました。
母が急に呼吸困難になって、救急車で運ばれたと連絡があったのです。

 その晩、母の事が気になっていたせいか不思議な夢を見ました。
私が、どこか高い場所から下を見ると、眼を閉じた母らしき女の人が、数人の黒い服を着た人達にスコップで黒土を掛けられて埋められています。

 その時、枕元に置いていた携帯の呼び出し音が、静寂に包まれた真っ暗闇の部屋に突然けたたましく鳴り響きました。
「・・・。」
えっ。
「・・・。」
・・・。

 母が、死んだのです。
東京が大雪になり、あっという間に降り積もったあの2月5日のことでした。


 次回は、【⑭悲しくも願いの届いた事 ~後編~】です。




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